Blogブログ
home ブログ 【症例】排膿を繰り返す埋伏親知らず|嚢胞を伴うケースの抜歯

【症例】排膿を繰り返す埋伏親知らず|嚢胞を伴うケースの抜歯

こんにちは。東京都中央区銀座5丁目にある
【親知らず・顎関節症クリニック銀座(通称:オヤアゴクリニック)】です。
当院は以下の3つに特化した歯科クリニックです。
* 親知らずの抜歯
* 顎関節症の治療
* アスリートのための歯科治療

本日は、他院からのご紹介で来院された「排膿を繰り返す埋伏親知らず」の症例について解説します。

他院からの紹介|繰り返す腫れと排膿

今回の患者様は、かかりつけ歯科医院より
* 親知らずが深く埋伏している
* 排膿(膿が出る状態)を繰り返している
* 嚢胞の可能性がある
という理由で、専門機関での抜歯を勧められ当院へ紹介受診されました。

詳しくお話を伺うと、
* 年に数回、腫脹を繰り返す
* 自然に膿が出て落ち着くため放置していた
とのことでした。
ただしこのようなケースは、症状が軽く見えても内部で病変が進行している可能性があるため注意が必要です。

口腔内所見|歯は見えないが排膿あり

口腔内を確認すると、
* 親知らず自体は確認できない(完全埋伏)
* サイナストラクト(排膿路)が存在
* 持続的な排膿を認める
という状態でした。
これは、内部に慢性的な感染源が存在しているサインです。

レントゲン・CT所見|嚢胞を疑う所見

レントゲンでは、
* 左下埋伏智歯
* 歯冠周囲に明らかな透過像(黒く抜ける像)
を認めました。

さらにCTで精査すると、
* 歯冠周囲の骨吸収が著明
* 深部まで埋伏
* 歯冠直下に下歯槽神経が近接
していることが確認されました。
これらの所見から、
含歯性嚢胞の可能性が高い状態と判断しました。

含歯性嚢胞とは?

含歯性嚢胞は、
* 埋伏歯の歯冠周囲に形成される嚢胞
* 歯の発生過程に関与する上皮(エナメル上皮由来)から発生
する病変です。
発生頻度
* 顎骨嚢胞の中で最も頻度が高いものの一つ
* 特に下顎第三大臼歯(親知らず)に多い
特徴
* 初期は無症状
* 徐々に拡大し骨を吸収
* 二次感染で腫脹・排膿を繰り返す
リスク
* 隣在歯の歯根吸収
* 顎骨の菲薄化(骨が薄くなる)
* 稀に病変の腫瘍化
つまり、
「たまに腫れるだけだから大丈夫」という状態ではないということです。

治療|当日抜歯と嚢胞摘出

状態を丁寧に説明した上で、当日抜歯を行いました。
術中所見としては、
* 嚢胞は比較的大きく形成されていた
* 一塊で摘出可能
* 歯根は肥大傾向 → 分割して摘出
という内容でした。
深部で下歯槽神経と近接しているケースでは、
術前の画像診断と術中の繊細な操作が極めて重要になります。

病理検査の重要性

当院では、
* 嚢胞や病変が疑われる場合
* 摘出物に異常所見がある場合
には、病理検査を行い確定診断をつけています。
これにより、
* 良性病変かどうか
* 追加治療の必要性
を正確に評価することが可能です。

まとめ|放置されがちな親知らずのリスク

今回のように、
* 深く埋伏している
* 痛みが強くない
* たまに腫れる程度
という親知らずは、つい放置されがちです。
しかし実際には、
* 内部で嚢胞が進行
* 骨や神経に近接
* 抜歯難易度が上昇
しているケースも少なくありません。

当院の特徴

当院では、
* 難症例(深部埋伏・神経近接)への対応
* CTによる精密診断
* 必要に応じた病理検査
を含め、専門性の高い親知らず抜歯を行っています。

今回の症例はかかりつけの先生からのご紹介でしたが、
「この親知らず、大丈夫かな?」
と気になる方も、お気軽にご相談ください。



オヤアゴ院長ブログ
https://ameblo.jp/kojima-dental
ご相談・ご予約は公式HPからどうぞ
親知らず・顎関節症クリニック銀座 公式サイト
https://ginza-oralsurgery.com/
無料LINE相談も実施中(予約対応もできます)
https://lin.ee/Bz8QkWi

監修歯科医師

医療法人社団GRIT 理事長
親知らず・顎関節症クリニック銀座 院長

小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA

〔院長略歴〕
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。
〔所属学会・所属団体〕
歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会) インプラント認定医
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会