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親知らずの抜歯は本当に必要?抜歯のベネフィットから考える正しい判断

2026年1月13日

こんにちは。東京都中央区銀座5丁目にある
【親知らず・顎関節症クリニック銀座(通称:オヤアゴクリニック)】です。
当院は以下の3つに特化した歯科クリニックです。
* 親知らずの抜歯
* 顎関節症の治療
* アスリートのための歯科治療

本日は左下の親知らずの抜歯を希望され、紹介で来院された患者さまのケースです。
「抜歯が初めてで、とにかく不安です。でも、抜いた方がいいと言われたので……」
こうしたご相談は決して少なくありません。
親知らずの抜歯は、必要性の説明が非常に重要な治療のひとつです。

レントゲン所見:完全埋伏・高難度ケース

レントゲンおよびCTを確認すると、
左下の親知らずは完全に骨の中に埋まっている状態(完全埋伏歯)でした。
・歯の位置
・角度
・周囲骨との関係
いずれも難易度の高い埋伏状態であり、
患者さまご本人は「もっと簡単に抜けるものだと思っていました」と率直に話されていました。
このギャップはとても大切です。
なぜなら、抜歯の侵襲性を正しく理解することが、判断の質を高めるからです。

抜歯の必要性は「絶対」ではない
ここで一つ、重要な前提をお伝えしました。
正直に言えば、
必ずしも今すぐ抜かなければいけない親知らずではありません。
・現在、強い炎症はない
・腫れや痛みを繰り返していない
・日常生活に支障はない
この条件が揃っていれば、
無理に抜歯をしないという選択も十分にあり得ます。
特に、
矯正治療を考えていない場合や
将来的な管理が可能な位置関係であれば、
経過観察が合理的なケースも多いのです。

抜歯するメリットと、残すデメリット
ここからが本題です。
親知らずを「抜歯するメリット」
* 将来的な智歯周囲炎(腫れ・痛み)のリスク低減
* 隣接する第二大臼歯の虫歯・歯周病リスクの回避
* 矯正治療時の歯列設計がシンプルになる
* 年齢が上がる前に行うことで、治癒が比較的スムーズ
* 将来「抜かざるを得なくなった時」に比べ、計画的に抜歯できる
親知らずを「残すことのデメリット」
* 将来、突然炎症を起こす可能性がある
* 30代以降になると、抜歯の侵襲性や回復リスクが上がる
* 隣の歯にトラブルが出てからでは、抜歯+追加治療が必要になる
* 矯正治療を始める段階で、結局抜歯が必要になることも多い

抜歯判断の基準は「ベネフィット」
当院では、親知らずの抜歯を検討する際、
次の考え方を大切にしています。
「抜歯のベネフィットが、非抜歯を上回った時に抜く」
・今抜くことで得られるメリット
・今残すことで守れるもの
・将来のリスクと、今の侵襲性
これらを天秤にかけ、
患者さま自身が納得できる判断をすることが何より重要です。

今回の決断と、当日抜歯
今回の患者さまは、
今後、矯正治療を検討していること
そして
将来的なリスクをできるだけ減らしたい
という明確な意思を持たれていました。
結果として、
「今の段階で抜歯をしておく」という判断に至り、
当日抜歯を実施しました。
侵襲性の高い処置ではありましたが、
初めての抜歯にも関わらず、本当によく頑張られました。

親知らずは「抜く・抜かない」ではなく「考える」
親知らずの治療で大切なのは、
「抜歯=正解」「残す=間違い」ではありません。
その人の人生設計・治療計画・価値観に合っているか。
それを一緒に考えることが、
私たち口腔外科の役割だと考えています。
親知らずで悩んでいる方、
「本当に抜く必要があるのか?」と疑問を持っている方は、
一度、正確な診断と説明を受けてみてください。
判断は、その後でも遅くありません。



オヤアゴ院長ブログ
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監修歯科医師

医療法人社団GRIT 理事長
親知らず・顎関節症クリニック銀座 院長

小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA

〔院長略歴〕
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。

〔所属学会・所属団体〕
歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会) インプラント認定医
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会