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親知らずが痛いときにすぐできる対処法!原因や抜歯の必要性も解説
2025年12月9日

親知らずが夜中に突然ズキズキと痛み出したり、疲れているときに腫れてきたりして悩んでいる方は多いのではないでしょうか。この記事では、親知らずが痛む原因を詳しく解説し、今すぐできる対処法から歯科医院を受診するタイミング、さらには抜歯の必要性まで、親知らずの痛みに関する疑問に答えます。親知らずの痛みで悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
親知らずが痛い!何が原因?

親知らずの痛みには、いくつかの原因があります。適切な対処をとるためにも、まずは原因について把握しておきましょう。
萌出(ほうしゅつ)
親知らずが生えてくるとき(萌出)に痛みを感じるケースです。歯が歯茎を突き破って出てくる際や、隣の歯を押しながら生えてくるときに痛みを感じることがあります。現代人は顎が小さくなってきているため、親知らずが生えるスペースが不足し、痛みを感じる人は少なくありません。
萌出時の痛みは、歯が正常に生えてくれば一時的なもので終わることもありますが、斜めや横向きに生えてきている場合は、継続的に痛みを感じることがあります。また、歯茎が部分的に被った状態が続くと、その部分に食べかすがたまりやすくなり、炎症で痛みが生じることもあります。
虫歯
親知らずは口の中で一番奥に位置しているため、歯ブラシが届きにくい場所です。特に斜めに生えていたり、半分だけ顔を出していたりする場合は、歯磨きが難しくなります。そのため食べかすやプラークがたまりやすく、虫歯になりやすい歯でもあります。
虫歯の初期段階は、冷たいものや甘いものがしみる程度ですが、進行すると何もしていなくても痛むようになることも少なくありません。虫歯が進行すると、歯に穴が開いて食べ物が詰まりやすくなり、さらに虫歯が進行する悪循環に陥ることがあります。また、虫歯が神経まで達すると、ズキズキとした激痛が続き、夜も眠れないほどの痛みになることもあります。
智歯周囲炎
智歯周囲炎は、親知らずの周りの歯茎に起こる炎症のことです。親知らずが完全に生えきらず、歯茎が部分的に被っている状態だと、歯と歯茎の間に隙間ができてしまいます。隙間には歯ブラシが届きにくく、細菌が繁殖しやすい環境となってしまい、炎症が起きてしまうのです。
はじめは歯茎の軽い腫れや違和感程度ですが、だんだんと歯茎が赤く腫れ上がり、触ると痛みを感じるようになります。さらに進行すると、膿が出てきたり、口臭が強くなったりすることもあります。重症化すると、口が開けにくくなる開口障害や、飲み込むときの痛み、顎の下のリンパ節の腫れなどが現れることもあるでしょう。
歯性感染症
歯性感染症は、虫歯や智歯周囲炎が悪化して、さらに感染が広がった状態です。もともと糖尿病などの基礎疾患をもつ方や免疫力が低下している方は特に注意が必要です。
親知らずから始まった感染が、顎の骨、筋肉、リンパ節などに広がることで、ごくまれに重篤な症状を引き起こすことがあります。その場合、頬の著しい腫れ、38度以上の発熱、全身の倦怠感などが見られます。さらに進行すると、食事が難しくなったり、呼吸がしにくくなったりすることもあるため、早めに歯科医院を受診して、感染が広がる前に対処することが大切です。
自宅ですぐできる対処法

親知らずが痛み出したとき、歯科医院に行くまでの間にできる対処法をご紹介します。ただし、あくまでも一時的な対処法のため、根本的な解決にはならないことは理解しておきましょう。
冷やして痛みを和らげる
患部を冷やすことで、炎症による腫れや痛みを軽減できることがあります。冷やし方の手順は以下のとおりです。
- 氷や保冷剤をビニール袋に入れる
- タオルで包む
- 頬の外側から優しく当てる
- 一度に20分までを目安にする
- 30分以上の間隔をあけて繰り返す
冷やしすぎは逆効果になることがあります。氷を口の中に入れたり、長時間冷やし続けたりすると、血行が悪くなって治りが遅くなるため冷やし方や冷やす時間には気をつけましょう。冷湿布を使って冷やす場合は、頬に直接貼るのではなく、ガーゼなどを挟んで使うとよいです。
市販の鎮痛薬を服用する
薬局で購入できる痛み止めで、一時的に痛みを抑えられる可能性があります。親知らずの痛みに対して使われる主な成分は以下のとおりです。
- ロキソプロフェンナトリウム
- イブプロフェン
- アセトアミノフェン
上記の成分が含まれている薬を選び、薬剤師に相談してから購入しましょう。服用するときは説明書をよく読み、用法・用量を守ることが大切です。
優しく磨いて清潔にする
親知らずの周りを清潔に保つことで、炎症の悪化を防ぐことができるでしょう。痛みがあっても、できる範囲で口腔ケアを行うことが大切です。毛先が柔らかい歯ブラシを使用し、ヘッドが小さめのものを選ぶとよいです。優しく小刻みに動かし、痛みがある部分は無理をしないでください。
電動歯ブラシや音波歯ブラシは、振動が刺激になることがあるため、痛みがあるときは手磨きをおすすめします。また、ぬるま湯に塩を少量溶かした塩水でうがいをしたり、市販の洗口液を使ったりすることで、口の中の細菌を減らせる可能性があります。洗口液を使う場合は、アルコール無配合のものを選びましょう。
安静にして十分な休息をとる
親知らずの炎症は、体調によって悪化することがあります。疲れやストレスがたまると免疫力が下がり、炎症が悪化しやすくなるのです。できるだけ睡眠時間を7~8時間確保し、仕事や勉強の負担を減らすようにしましょう。
また、食事も工夫が必要です。痛みで食事が取りにくい場合は、柔らかい食べ物を選ぶとよいでしょう。おかゆ、うどん、豆腐、ヨーグルトなど、よく噛まなくても食べられるものがおすすめです。
歯科医院を受診する基準

緊急性が高く、すぐに歯科医院または救急外来を受診すべき症状としては、顔が大きく腫れている、38度以上の高熱がある、口がほとんど開かない、飲み込むのが困難、呼吸がしにくい、首が腫れているなどがあります。
できるだけ早く歯科医院を受診すべき症状としては、痛みが1週間以上続いている、市販の痛み止めを飲んでも痛みが治まらない、歯茎から膿が出ている、口を開けにくい、頬が腫れている、微熱が続いている、食事がとれないなどが挙げられます。
時々痛みや違和感がある、食べ物が詰まりやすい、歯磨きがしにくい、口臭が気になる、親知らずが生えかけているなどの症状がある場合は、都合の良いときに歯科医院を受診して相談するとよいでしょう。
親知らずが痛い時にやめておくべきこと

痛みがあるときに避けるべき行動を知っておくことで、症状の悪化を防ぐことができるでしょう。
入浴や運動で体を温めない
体温が上がると血管が広がり、炎症部分への血流が増えて痛みや腫れが強くなることがあります。長時間の入浴は避けてシャワーで済ませ、激しい運動やスポーツも控えましょう。同様の理由から、サウナや岩盤浴など、体を温める施設の利用も控えることをおすすめします。
飲酒しない
アルコールには血管を広げて血流を促す作用があり、炎症を悪化させる可能性があります。また、痛み止めとの相互作用で副作用が出る可能性もあるため、親知らずが痛むときはきちんと症状が治まるまでお酒は控えることをおすすめします。どうしても飲み会などがある場合は、ノンアルコール飲料で対応するとよいでしょう。
痛いところを触らない
痛みが気になって、つい舌や指で触ってしまいがちですが、刺激を与えて痛みが増したり、手についた細菌が傷口に入ったりして、炎症が悪化する可能性があります。特に爪楊枝や箸などで食べかすを取ろうとすると、歯茎を傷つけてしまうことがあるため注意が必要です。どうしても気になった場合でも、優しくうがいをする程度にとどめておきましょう。
刺激を与える食べ物は食べない
辛い食べ物、熱すぎる食べ物、硬い食べ物、酸味の強い食べ物、極端に冷たい食べ物は、炎症を悪化させたり痛みを強くしたりする可能性があるため避けた方がよいでしょう。
具体的には、唐辛子やわさび、からしなどの香辛料、熱々のスープや飲み物、せんべいやナッツなどの硬いもの、レモンや酢の物などの酸味が強いもの、アイスクリームなどの冷たいものは控えるべきです。また、食事の際は反対側の歯で噛むようにして、痛みがある親知らずに負担をかけないようにすることも大切です。
親知らずの抜歯について

親知らずの痛みを根本的に解決するには、抜歯が必要になることがあります。
抜歯が必要なケース
親知らずの抜歯が必要なケースは以下のとおりです。
- 智歯周囲炎を何度も繰り返している
- 親知らずに大きな虫歯ができている
- 横向きや斜めに生えている
- 隣の歯(第二大臼歯)に悪影響を与えている
- 歯列矯正を行う予定がある
智歯周囲炎を繰り返している場合、そのたびに周囲の骨が溶けたり、隣の歯に悪影響を与えたりする可能性があります。また、親知らずが横向きや斜めに生えていると、隣の歯を押して歯並びが悪くなったり、隣の歯との間に汚れがたまりやすくなったりすることがあるでしょう。
抜歯しなくてもいいケース
すべての親知らずを抜く必要はなく、抜歯をしなくてもよいケースもあります。抜歯をしなくてもいいケースは以下のとおりです。
- まっすぐ生えていて、上下の歯がきちんと噛み合っている
- 完全に骨の中に埋まっていて、症状がない
- 将来的に活用できる可能性がある(移植用の歯として使えるなど)
- 全身疾患があり、抜歯のリスクが高い
親知らずがまっすぐ生えていて問題なく機能している場合は、奥歯として使うことができます。ただし、一番奥にあり歯磨きが難しいため、定期的な歯科検診でチェックを受けることが大切です。
抜歯後の腫れについて
親知らずの抜歯後は、程度の差はありますが腫れや痛みが出ることがあります。抜歯後の腫れは、抜歯当日はまだ目立ちませんが、抜歯後1~2日で腫れのピークを迎えることが多いです。
その後、3~4日で徐々に腫れが引き始め、1週間で腫れが引いてきます。もし、1週間以上経っても腫れが引く様子が見られない場合は、歯科医師に診てもらいましょう。
抜歯の流れと痛み
親知らずの抜歯は以下のような流れで行われます。
- 術前検査(レントゲンやCT撮影など)
- 麻酔
- 抜歯
- 止血確認とガーゼによる圧迫
- 必要に応じて縫合
- 薬の処方と注意事項の説明
横向きや深く埋まっている場合は歯茎の切開や歯の分割、周りの骨を削る処置が必要になることもあります。麻酔が効いているため、抜歯中に痛みを感じることはほとんどありません。ただし、押される感じや引っ張られる感じ、振動などは感じることがあります。
抜歯後の痛みに関しては、麻酔が切れた後から始まり、当日の夜がピークになることが多いです。処方された痛み止めを適切に服用することで、痛みをコントロールできるでしょう。
親知らずの痛みは放置して治ることはある?

親知らずの痛みが自然に治るかどうかは、痛みの原因によって異なります。親知らずが生えてくるときの痛みは、歯が生えきることで治まることもありますが、まっすぐ正常に生える場合に限られます。
疲れやストレスで一時的に炎症が起きた場合も、体調が回復すれば痛みが治まることがありますが一時的なもので、再発する可能性が高いです。一方で、虫歯や智歯周囲炎による痛みは自然に治ることはありません。虫歯は放置すると進行し、智歯周囲炎も原因となる親知らずがある限り繰り返すことが多いです。
親知らずの痛みを放置すると、隣の歯への感染、顎の骨や筋肉への感染の拡大、顎関節症の発症など、さまざまなリスクがあります。痛みが一時的に治まっても、根本的な問題は解決していないことがほとんどであるため、早めに歯科医院で診察を受けることが大切です。
まとめ
親知らずが痛いのは、萌出時の痛み、虫歯、智歯周囲炎、歯性感染症など、さまざまな原因があります。痛みが出たときは、冷やす、鎮痛薬を服用する、優しく歯磨きをする、十分な休息をとるなどの対処法で一時的に症状を和らげられる可能性があります。しかし、あくまでも応急処置です。
基本的に親知らずが痛い場合は、歯科医院の受診がおすすめです。繰り返し炎症を起こしている場合や、横向きに生えている場合などは抜歯が必要になることもあります。親知らず・顎関節症クリニック銀座(オヤアゴ銀座)では、日本口腔外科学会認定の口腔外科専門医が在籍し、難症例にも対応しています。
他院で「大学病院での入院が必要」と言われたケースや、複数本の同時抜歯も可能です。局所麻酔だけでなく、緊張や不安が強い方には静脈内鎮静法も選べるため、ウトウトと眠っている間に処置を終えることができます。親知らずの痛みでお悩みの方、他院で断られてしまった方も、ぜひ一度当院にご相談ください。
監修歯科医師
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医療法人社団GRIT 理事長
〔院長略歴〕
親知らず・顎関節症クリニック銀座 院長
小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。
〔所属学会・所属団体〕
歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会) インプラント認定医
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会 
