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食いしばりの検査で偶然見つかった「茎状突起過長症」とは?

こんにちは。東京都中央区銀座5丁目にある
【親知らず・顎関節症クリニック銀座(通称:オヤアゴクリニック)】です。
当院は以下の3つに特化した歯科クリニックです。
・ 親知らずの抜歯
・顎関節症の治療
・アスリートのための歯科治療

今回は、食いしばりを主訴に来院された患者さんのレントゲン検査で、偶然「茎状突起過長症」を認めたケースについてご紹介します。
患者さん自身には、喉の痛みや耳の奥の痛み、首の痛みなどの症状は特にありませんでした。
しかしパノラマレントゲンを確認すると、頭蓋骨から下方へ伸びる「茎状突起」が通常より長く認められました。

茎状突起とは?

茎状突起は、耳の少し下にある側頭骨から下方へ伸びている細長い骨です。
ここには舌や喉、舌骨などに関係する筋肉や靭帯が付着しています。
この茎状突起が通常より長くなっていたり、そこにつながる茎突舌骨靭帯が骨化してレントゲン上長く見える状態を、一般的に「茎状突起過長症」と呼びます。
ただし、ここで重要なのは、
「茎状突起が長い=病気」というわけではない
ということです。
レントゲンで長い茎状突起が見つかっても、何の症状もなく一生過ごす方も少なくありません。
今回の患者さんも、まさにそのタイプでした。

症状が出ると「イーグル症候群」と呼ばれることがあります

長い茎状突起が周囲の筋肉や神経、血管などに影響して症状を起こす場合、Eagle syndrome(イーグル症候群)と呼ばれることがあります。
代表的な症状としては、
* 喉の奥に何か引っかかるような違和感
* 飲み込むときの痛み
* 耳の奥の痛み
* 顎の下から首にかけての痛み
* 首を動かしたときの痛み
* 顎や側頭部周囲の痛み
などがあります。
症状の出方によっては、顎関節症や食いしばりによる筋肉痛と非常によく似ていることもあります。
そのため「耳の奥が痛い」「顎から首にかけて痛い」という患者さんでは、顎関節や咀嚼筋だけでなく、このような骨格的な所見も確認しておくことがあります。

症状がなければ基本的に治療は必要ありません

今回のように、
レントゲンでは茎状突起が長いものの、関連する症状が全くない
という場合、基本的には積極的な治療を行う必要はありません。
悪性腫瘍のような「悪いもの」でもありませんので、レントゲンで見つかったからといって過度に心配する必要もありません。
一方で、今後、
「喉の奥が痛むようになった」
「飲み込むと耳の奥まで痛い」
「首を動かすと顎の下が痛い」
といった症状が出現した場合には、茎状突起との関連を再評価する必要があります。
パノラマレントゲンはあくまで二次元画像ですので、症状が強い場合にはCTなどを用いて、茎状突起の長さや方向、周囲組織との位置関係を立体的に確認することもあります。

「画像所見」と「症状」は分けて考える

歯科のレントゲンを撮影すると、今回のように主訴とは直接関係しない所見が偶然見つかることがあります。
大切なのは、
レントゲンに異常があるから治療するのではなく、その所見が現在の症状と関係しているかを判断することです。
今回の患者さんは食いしばりの精査で来院されましたが、茎状突起については現時点では症状がないため、経過をみていくこととなりました。
食いしばりや顎関節症の診療では、顎関節だけを見るのではなく、歯、咀嚼筋、骨格、神経などを含めて総合的に評価することが重要です。
「顎が痛い」
「耳の奥が痛い」
「喉や首に違和感がある」
など、原因がはっきりしない症状がある場合も一度ご相談ください。



オヤアゴ院長ブログ
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監修歯科医師

医療法人社団GRIT 理事長
親知らず・顎関節症クリニック銀座 院長

小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA

〔院長略歴〕
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。
〔所属学会・所属団体〕
歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会) インプラント認定医
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会