顎だけじゃない?耳・こめかみ・目の奥まで痛むとき|顎関節症・三叉神経痛・親知らずの見分け方
目次
こんにちは。東京都中央区銀座5丁目にある
【親知らず・顎関節症クリニック銀座(通称:オヤアゴクリニック)】です。
当院は以下の3つに特化した歯科クリニックです。
・ 親知らずの抜歯
・顎関節症の治療
・アスリートのための歯科治療

今回は、実際によくあるご相談をもとに、
「顎が痛いけれど、耳やこめかみ、目の奥まで痛む。何科を受診すればいいの?」
という症状についてお話しします。
先日、患者さんからこのようなご相談がありました。
「右側の顎や奥歯の周辺だけでなく、右目の奥、右耳の奥、喉の奥、こめかみ、頭頂部などにも痛みがある。顎関節症なのか、三叉神経痛なのか、それとも親知らずが原因なのかわからない」
このように顔の片側に広い範囲で痛みが出ている場合、患者さん自身で原因を特定するのはかなり難しいと思います。
実際、顎や顔面の痛みにはいくつかの原因が考えられます。
顎関節症でも耳やこめかみが痛むことがあります
顎関節症というと、
「口を開けると顎が痛い」
「顎がカクカクする」
「口が開きにくい」
といった症状をイメージする方が多いと思います。
もちろんこれらは代表的な症状ですが、顎関節は耳のすぐ前に存在し、その周囲には咀嚼筋など多くの筋肉があります。
そのため顎関節や咀嚼筋に問題があると、
・耳の前や耳の奥が痛い
・こめかみが痛い
・頭痛がする
・頬や奥歯のあたりが痛い
など、「本当に顎が原因なの?」と思うような場所に痛みを感じることがあります。
特に食いしばりや歯ぎしり、TCH(上下の歯を無意識に接触させる癖)が強い方では、咀嚼筋への負担から痛みが広い範囲に及ぶこともあります。
「奥歯が痛い」=必ず歯が悪いとは限りません
ここも非常に重要です。
患者さんが「奥歯が痛い」と感じていても、実際に診察してみると歯そのものには明らかな異常が見つからないことがあります。
咬筋や側頭筋などの筋肉に生じた痛みが、奥歯の痛みとして感じられることがあるためです。
これを関連痛と呼びます。
逆に、歯や親知らずに原因がある痛みを顎関節症だと思っているケースもあります。
つまり、
「どこが痛いか」と「どこに原因があるか」は必ずしも一致しません。
ここが顔面痛の診断を難しくしているポイントです。
親知らずが原因の可能性は?
顎や奥歯の周囲が痛む場合、親知らずも確認する必要があります。
特に下顎の親知らずでは、智歯周囲炎などによって奥歯の後方から顎周囲に痛みが生じることがあります。
ただし、
「親知らずがある=今回の痛みの原因」
とは限りません。
レントゲンやCT、口腔内の状態を確認し、親知らず周囲に炎症があるのか、隣接する歯に問題がないかなどを評価する必要があります。
親知らずが写っているからという理由だけで、すべての痛みを親知らずのせいにして抜歯する、という判断は適切ではありません。
三叉神経痛との違いは?
顔面の片側に痛みがあると、「三叉神経痛ではないか」と心配される方もいます。
三叉神経は顔面の感覚を担当している神経で、三叉神経痛では一般的に、顔の一部に電気が走るような鋭い痛みが突然出現します。
洗顔、歯磨き、会話、食事など、ちょっとした刺激が痛みのきっかけになることもあります。
一方、顎関節症や筋肉由来の痛みでは、重い感じや鈍い痛み、噛んだときの痛みなど、異なる痛み方をすることが多くあります。
ただし、実際の症状は必ずしも教科書通りではありません。
そのため、症状だけを見て自己判断するのではなく、まず歯・親知らず・顎関節・咀嚼筋などに原因がないかを確認することが大切です。
では、何科を受診すればいい?
「顎も痛い、奥歯も痛い、耳やこめかみも痛い」
このような場合、
歯科・口腔外科、特に顎関節症や口腔外科領域を診察できる医療機関を最初に受診するのは一つの選択肢です。
歯や親知らず、顎関節、咀嚼筋などを診察し、歯科・口腔外科領域に原因があるのかを確認します。
そこで明らかな原因が見つからず、神経由来の痛みなどが疑われる場合には、脳神経内科・脳神経外科、ペインクリニックなど他科での精査が必要になることもあります。
大切なのは、
「最初から自分で病名を決めること」ではなく、「原因を一つずつ切り分けること」です。
顎や顔の痛みは「場所」だけで判断しない
顔面には歯、顎関節、筋肉、神経など多くの組織が狭い範囲に集まっています。
そのため、
「耳が痛いから耳鼻科」
「奥歯が痛いから虫歯」
「親知らずがあるから親知らず」
「顔が痛いから三叉神経痛」
と、痛む場所だけで原因を決めつけることはできません。
特に顎・奥歯・耳・こめかみなど複数の場所に痛みが広がっている場合には、関連痛を含めた評価が重要です。
当院では親知らずの診断・抜歯だけでなく、顎関節症についても診察しています。
「親知らずなのか、顎関節症なのかわからない」
「奥歯が痛いのに歯科では異常がないと言われた」
「耳やこめかみまで痛くなってきた」
「三叉神経痛なのか心配」
このような症状がある場合も、まずは一度ご相談ください。
歯・親知らず・顎関節・咀嚼筋などを確認し、必要に応じて他の診療科への受診も含めて判断していきます。
痛みの場所と、痛みの原因は必ずしも同じではありません。
顔面の痛みでは、「どこが痛いか」だけを見るのではなく、「どこから痛みが来ているのか」を探すことが診断の第一歩です。
オヤアゴ院長ブログ
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監修歯科医師
医療法人社団GRIT 理事長
親知らず・顎関節症クリニック銀座 院長
小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA
- 〔院長略歴〕
- 鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。
- 〔所属学会・所属団体〕
- 歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会) インプラント認定医
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会

