親知らずの抜歯は何歳まで可能?
こんにちは。東京都中央区銀座5丁目にある
【親知らず・顎関節症クリニック銀座(通称:オヤアゴクリニック)】です。
当院は以下の3つに特化した歯科クリニックです。
* 親知らずの抜歯
* 顎関節症の治療
* アスリートのための歯科治療
「親知らずの抜歯は若いうちじゃないとできないのでは?」
このようなご質問は非常に多くいただきます。
結論から言えば、年齢に関係なく抜歯自体は可能です。
ただし、年齢が上がるほど難易度やリスクは確実に上がるというのが臨床的な実感です。
今回のケース(60代・下顎埋伏智歯)
ご紹介で来院された患者様。
左下に埋伏している親知らずの抜歯をご希望でした。
痛みなどの自覚症状はありませんでしたが、
手前の歯の治療を行うにあたり抜歯が必要との判断です。
結果として、抜歯自体は問題なく完了。
ただし、術中に一部癒着(アンキローシス)を認める所見がありました。

なぜ年齢が上がると難しくなるのか
親知らずの抜歯が年齢とともに難しくなる理由は、主に以下の通りです。
① 歯の癒着(アンキローシス)
埋伏した歯は機能していないため、
歯根膜が退化し、骨と直接癒着することがあります。
これにより、
* 歯が動かない
* 分割や骨削除が必要になる
など、外科的侵襲が増加します。
② 骨が硬くなる
若年者に比べて骨の弾性が低下し、
骨が硬く脆くなる(割れやすい)傾向があります。
その結果、
* 骨削除量が増える
* 術後の腫脹・疼痛が強く出やすい
といった影響が出ます。
③ 神経・血管との距離が近いケースが多い
加齢に伴い骨の変化が起こることで、
下歯槽神経との位置関係がシビアになることがあります。
→ 神経麻痺リスクの評価がより重要になります。
④ 治癒能力の低下
若年者と比較して、
* 血流
* 細胞の再生能力
が低下するため、
治癒に時間がかかる傾向があります。
⑤ 全身疾患・服薬の影響
60代以降では、
* 高血圧
* 糖尿病
* 抗血栓薬(バイアスピリンなど)
を服用しているケースも多く、
全身管理を含めた抜歯判断が必要になります。
20代・30代との違い(まとめ)
項目 若年(20〜30代) 高齢(60代以降)
歯の状態 癒着少ない 癒着しやすい
骨 柔らかい 硬い・脆い
抜歯難易度 比較的低い 上昇する
術後経過 回復が早い 回復に時間がかかる
全身リスク 少ない 高い傾向
それでも「抜歯すべきタイミング」はある
今回のように、
* 手前の歯に影響がある
* 将来的なリスクが高い
場合は、年齢に関わらず抜歯を検討します。
重要なのは
「年齢」ではなく「適応」と「リスク評価」です。
まとめ
親知らずの抜歯は何歳でも可能です。
しかし、
* 癒着
* 骨の変化
* 治癒能力の低下
* 全身状態
これらにより、年齢とともに難易度は上がるのが事実です。
だからこそ、
「症状がないから放置」ではなく、
適切なタイミングで評価し、必要であれば早めに対応することが最も安全です。
当院ではCTを用いた精密診断を行い、
リスクを正確に把握した上で最適な治療方針をご提案しています。
親知らずについて不安がある方は、早めのご相談をおすすめします。
オヤアゴ院長ブログ
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監修歯科医師
医療法人社団GRIT 理事長
親知らず・顎関節症クリニック銀座 院長
小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA
- 〔院長略歴〕
- 鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。
- 〔所属学会・所属団体〕
- 歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会) インプラント認定医
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会

