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下顎の完全埋伏智歯、下歯槽神経に近接するケースの抜歯

2025年10月31日

こんにちは。東京都中央区銀座5丁目にある
【親知らず・顎関節症クリニック銀座(通称:オヤアゴクリニック)】です。
当院は以下の3つに特化した歯科クリニックです。
* 親知らずの抜歯
* 顎関節症の治療
* アスリートのための歯科治療

■ 銀座しらゆり歯科さんからのご紹介
本日は近隣の銀座しらゆり歯科さんから抜歯のご依頼をいただいたケースをご紹介します。
患者様は左下の親知らず(智歯)部の腫れ・排膿を主訴に来院されました。
現在は症状が落ち着いていましたが、以前より歯ぐきの腫れや膿の排出がみられたとのことです。

■ CT・レントゲン所見
撮影したCT画像をもとに確認すると、以下の特徴が見られました。
* 完全埋伏智歯で、厚めの骨に覆われている状態
* 歯根はやや肥大傾向
* 下歯槽神経に近接し、圧迫傾向(神経管との境界が不明瞭)
* パノラマ上でも歯根と神経が交差して見える所見あり
特に50代という年齢を考慮すると、若年層よりも骨性癒着(アンキローシス)や神経接触のリスクが高まるため、慎重な対応が必要です。

■ 抜歯方針とリスク説明
初診時にCT画像を一緒に確認しながら、
* 神経との距離
* 抜歯に伴う一時的なしびれのリスク
* 術後の腫脹・開口制限の可能性
などを丁寧にご説明しました。
患者様ご自身も「今後の腫れを繰り返すのは避けたい」とのご希望があり、
初診当日に抜歯を希望されました。

■ 抜歯経過
局所麻酔下に慎重にアプローチを行い、
骨削除後、歯冠分割と歯根分離を経て約10分ほどでスムーズに抜歯完了しました。
神経との癒着はなく、出血や神経損傷も認められませんでした。
術後は軽度の腫れを想定し、抗生剤と鎮痛薬を処方。
翌日以降の経過観察を行っていきます。

■ まとめ
今回のように**「症状が落ち着いているけれど排膿歴がある親知らず」**は、
再発性の炎症を繰り返すケースが多く見られます。
特に神経に近接している場合でも、事前にCTでリスクを正確に把握することで、
安全かつ短時間での抜歯が可能となります。
親知らずの抜歯を検討されている方は、
ぜひ当院の三次元CTによる診断をご相談ください。

オヤアゴ院長ブログ
https://ameblo.jp/kojima-dental
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監修歯科医師

医療法人社団GRIT 理事長
親知らず・顎関節症クリニック銀座 院長

小嶋 隆三Ryuzo KOJIMA

〔院長略歴〕
鶴見大学歯学部卒 総合歯科
医療法人 麗歯会 加藤歯科医院 勤務
医療法人 UG会 多田歯科医院 勤務
医療法人 清明会 静岡リハビリテーション病院 非常勤 勤務
2013年 小嶋デンタルクリニック開設
2023年 医療法人社団GRIT 設立
2023年 コロンビア大学歯学部歯周病学分野所長兼准教授(1987-2015)、台北医科大学教授、学部長(2017-2023)ピーター・ワン先生の講座へ入局
2024年には、グローバルインプラントブランド「DIOインプラント」において、日本一の年間実績(症例数)を達成。
難症例や骨造成を伴うケースにも精通し、確かな診断力と精緻な技術で遠方からの患者も多く、信頼を集めている。

〔所属学会・所属団体〕
歯科医師臨床研修指導医
公益社団法人日本歯科先端技術研究所 インプラント認証医
BPS(精密義歯)クリニカル国際認定医
公益社団法人日本口腔インプラント学会
ISOI(国際口腔インプラント学会)
日本顎咬合学会
日本スポーツ歯科学会
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会